和更紗『花唐草』

 

寺田美英子


老後はハワイで。を目標に試行錯誤の結果、たどり着いたのが和更紗でした。

 
 

室町時代の末頃、南蛮貿易によってインドやシャムから、赤を中心とした色鮮やかな異国情緒あふれるデザインの木綿の布が日本に渡ってきました。

その布自体を「更紗」と、呼ぶ事もあれば、そのデザイン(花唐草は、その代表的な文様)を「更紗」と呼びます。

当時、更紗は大名や裕福な町衆に好まれ、大変流行したようです。

江戸時代になって、京都、堺、長崎、鍋島などで、日本の染色技術を駆使して更紗をコピーするようになりました。それらを総称して「和更紗」と、呼びます。

平成の世の中、素敵なデザインが、町中にあふれています。

わざわざ自分で布を染めなくても、簡単で、安価に必要なものが手に入る時代です。それでも、私は「和更紗」に魅力を感じます。後世に伝えて行くと言うような大きなものを背負う覚悟はありませんが、今、現在、かつて「和更紗」と呼ばれたものを、自分なりにアレンジしながら続けている人間がいる事を知っていただければ幸いです。


また、オンラインショップもオープンしました。作品を販売しておりますので、どうぞ、ご覧になってください。

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